SELの役割

SEL紹介

目的

安全工学研究所は民間非営利活動団体として設立されました。目的は、広く国内外の有識者を募り、機械・電気・システム系の 安全に関する国際基準を推進するため、日本における安全の体系化、分類、グレード化を行います。 また、安全確保の対策をはかる安全工学に関する調査研究、認証・保険制度の研究、安全技術者養成のための教育啓蒙活動を行います。

活動方針

国際的な機械安全の認証機関BIA(ドイツ職業保険組合労働安全研究所)等と提携するなど、欧米日の有識者、行政、研究機関及び非営利法人 と協調し、安全支援活動のリーダーシップをもち、日本の国際的地位向上に貢献したいと考えます。

ごあいさつ

◆第三者認証機関としてのNPO安全工学研究所の役割とPLPの概念

- 理事長 杉本 旭(北九州市立大学教授)-

  先日、NPOによる安全工学研究所が、皆様のおかげをもって設立に至りました。これは、新しい技術が日本から生まれたときに、先に日本で 規格を作って、商品を日本からグローバルに展開できるようにするために作った第三者機関です。 この背景には、商品のボーダレス化の必要条件である国際連合規格と、十分条件である第三者の公平な認証が両輪となる、グローバルな安全認証 制度が欧米工業先進国では実行されているものの、我国では十分理解されていない現状があります。

    国際規格にはデファクトスタンダードとデジュールスタンダードがあります。デジュールスタンダードは、何らかの強制力を持つスタンダードです。 この語源となる陪審員を、神様からの信託を受けて善し悪しの判断をする人間と捉えるキリスト教文化圏と違い、デジュールであろうとデファクト であろうと、スタンダードは強制力がないと認識する日本では大きな違いがあります。例えば、日本工業規格JISには多くの安全規格が含まれています が、あくまでも標準であって強制力はありません。欧州式のデジュール制度では、欧州指令により安全規格に強制力をもたせ、陪審員に代わる安全の 専門家でしかも公平・中立の条件を満たす第三者認証(検査)機関を育成し、安全の判定を彼らにゆだねるようにしています。安全が強制力を持ち、 安全の誤った判断には責任を伴う限り、正当と認められる第三者の存在は掛け替えのないものとなります。それを第三者認証制度として体系的に実行 しているのが欧州連合EUであり、そのため強制法規としての各種指令及び規格体系の整備並びに第三者認証機関や第三者検査機関が次々と設立され、 知的産業として一大産業に成長してきているのです。     日本では、国の立場が最も中立・公平で、第一者(製造者)と第二者(使用者)間のトラブルを国の判断に委ねようとする長い歴史 がありますが、現実の行政組織はそれぞれの立場から異なる安全基準を作っています。行政機関は縦割りで整合化は最も不得手であり、ボーダレスに 流通する商品のためのグローバルな安全規格などは、国の立場を超えて活動できる第三者機関に任せざるを得ないことになります。そして、公平、 中立を求めNPOやNGOに期待することになるのです。さらに、2百年以上の歴史を背景に安全認証産業が急成長する欧州とは異なり、安全認証が依然任意 である我国では、規制の欧州安全規格に技術的に準拠できても、強制的安全規格の作り方が全く分からず、欧州に先んじて国際規格を提案することが 出来ないという問題を抱えています。そのためたとえ国外に通用する技術でも、ボーダレスに流通する商品の条件(安全規格による認証)が整わない ために国外に出せないことになってしまいます。この日本発の新しい技術の進出を阻む状況を打破するためにまず、安全工学研究所としてNPO設立の 提案がなされました。

   具体的には、新技術に対する安全規格を作成し、これを第三者の立場で認証を与えるという制度を実現しようと考えています。 この方法は我国で行う最善の方法ではないでしょうか。従来、国際規格の提案は事実上欧州規格の提案を基にしていましたが、新技術はその技術を 作った国の責任で安全規格を提案すべきです。

   ボーダレスな地球で新しい技術を社会で認めさせるには、グローバルな立場からの安全という障害を乗り越えなければなりません。 機械の利点を認めて予想さる事故の責任を免除するのは、自己責任と契約に基づく文化を持つ欧米の考え方であり、グローバルな安全確保の方法です。 我国は、結果に対する責任を求める文化であり、依然として事故後対応PLの考え方をとっていますが、PLP(製造物責任予防)に基づくグローバルな 安全確保の考え方に切り替えないといけません。

   そこで、具体的なプロジェクトをベースに安全の新技術に関し技術者や専門家、国際規格担当者、安全工学者の集合を要請し グローバルに通用する規格を作り、養成された市民(陪審員:デジュール)で構成される条件でNPOが安全の認証を行います。

   新しい技術が必ずしも社会に受け入れられるとはかぎりませんが、受け入れられるためにはグローバルな説得力が必要です。その資格があり、また大産業になる可能性を十分に持つ日本発のイノベーションに対して正当な手続きを準備するために、まず、NPO安全工学研究所が重要な仕事を行おうというわけです。グローバルな規格の条件を満たし、Think globally and act locally を実践するために、NPO安全工学研究所の果たすべき役割は重要なものとなると思います。

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NPO安全工学研究所発足にあたり

- 副理事長 向殿 政男(明治大学教授)-

 機械全体で先ず最初にやるべき事は、危ないところを一番良く知っているメーカーが安全な機械を作らなければならないという事である。  危ない機械を作っておいて、それをユーザーが注意しながら訓練、教育で安全を確保するというのは、間違いである。製造メーカーは、 リスクアセスメントに基づいてリスクの高いところからそれが許容可能なリスクになるまでリスクを低減するように安全方策を施し、 その結果を文書化して残しておく。それには自己認証や第三者認証といった認証制度の裏打ちがどうしても必要になってくる。  これが現在我国に導入され、グローバルスタンダードになりつつある国際安全規格の基本的な考え方である。我国は、機械安全や労働安全 衛生に関してそろそろ考え直さなければならない時期に来た様である。

- 副理事長 蓬原 弘一(長岡技術科学大学大学院教授) -

   このたび、NPO安全工学研究所の副理事長を仰せ付かりました。私は長岡技術科学大学大学院で安全工学を教え始めたところです。 昨年ようやく学生に安全工学の一部を授業することができ、本年度より本格的に授業を始めます。  安全工学はシステムを構成する上で最も重要な基礎工学の一つであります。しかるに、日本では安全工学を基礎から学んだ技術者は皆無と 言っても過言ではありません。したがって、残念ながらそのような技術者を持つ企業も殆どない状況にあります。様々な課題について安全工学 の基礎に立ち返って解決できる技術者が殆どいないために、欧米と日本の間には根本の部分で大きな技術格差が生じる結果となっております。  この遅れを一刻も早く解消して安全を含む優れたシステムを世界に提供して貢献したいと考えます。理事長の杉本 旭先生 並びに副理事長 の向殿 政男先生、田中 弘一先生らと一緒に安全工学の体系化とその普及につとめたくぞんじますので、よろしくお願い申し上げます。

- 副理事長 田中 紘一(長岡技術科学大学教授) -

   文部省中教審では2004年度に高い専門性を持つ職業人養成のための「専門職大学院(仮称)」の創設を求める中間報告をまとめた。 その対象分野は「国家資格など職業資格に結びつく分野や社会的に高度な専門職業能力を求められる分野」とされ、学位も従来と異なるものを 想定し、修業年度も各分野毎の弾力的設定を謳っている、と本年4月に報道された。  当校では、2001年度に潟tォトニクスの提供により寄付講座「機械安全工学」を設置した。それをもとに、本年度から大学院に 社会人キャリアアップコースを開講し、企業から学生を受け入れ機械安全工学の専門技術者の育成を開始した。本コースを核に「専門職大学院」 を2004年度から創設することを目指している。ここでは機械安全認証技術者の育成をイメージしており、NPO安全工学研究所と密接に連絡を取り 第三者認証制度の実現へ側面から支援したい。

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NPO安全工学研究所設立に当たり

-  代表理事 柄澤 憲彦 -

  わが国の安全に対する意識、安全方策は、欧米諸国とまったく正反対です。わが国はグローバル時代にふさわしい新しい 安全文化 を創造しなければ 国際社会から孤立しかねませんし、この世界大競争に企業も勝ち残れないでしょう。客観的に、世界に通用する基準でもって公平・中立に認証する 第三者機関が欧米ではすでに市民権を得ていますが、わが国でも必要になっています。
  私は長年、センサーのベンチャー企業の経営に携わってきていますが、95年にCEマーキングが発行されたとき、大変なことになると感じました。 グローバルスタンダードというものを強く認識せざるを得なくなったのです。今般、。日本経済が長期低迷する中で、グローバルスタンダード というものを強く認識せざるを得なくなったのです。日本は高品質の物づくりに貢献したにも関わらず、国際標準化への主体的取り組みが遅れて しまったからです。
  日本経済が長期低迷から抜け出し、さらなる発展を考えるとき、世界に通用する安全文化を創造し日本から国際標準を発信したいという意欲に 駆られました。そのためには、やはり「人づくり」です。昨年、長岡技術科学大学に「機械安全」の寄付講座を設置させていただき、まず人づくり から始めました。さらに、安全意識の普及啓蒙には、一民間企業としてよりも、広く社会に貢献する立場から非営利活動法人がふさわしいと考え、 安全工学研究所を設立いたしました。お蔭様で東京都からNPOの認証を取得できました。私どもは、国際規格が出来て初めて対応していく日本の風土を 変え、日本から国際的な安全基準を世界に先駆けて発信していきたいと願っております。そのため、国内外の大学、公的研究機関と連携し、多くの 起業家も輩出できます。
  お蔭様で、安全工学研究所は杉本先生を始めすばらしい先生方から賛同をいただき、また多くの専門家、技術者、経営者からも支援をいただき ました。 開かれた組織にし、21世紀にふさわしい「第三者認証機関」としての活動に情熱をもって取り組んでいきますので、どうぞ、ご支援をお願いします。

- 代表理事 加部 隆史 −

  世界中で社会システムが激変している中、安全神話の崩壊が日本で語られ久しくなります。行政・企業でのモラル破壊に基づく一連の事件も案心 して暮らせる社会に不安要素を呈しています。これからの世の中は、地球環境・人口等と共に安全(safety+security)の確保が重要となって来ます。 今世の中で大切なキーワードは、global-speed-innvationであり、かつボーダーレスの時代にグローバルな協調体制が安全文化の創造への不可欠な 要素となっています。
  日本は、世界で比類の無い近代化の手本を示し経済的に世界をリードする立場を手に入れたが、バブル崩壊及び世界政治の激変の「失われた10年」 ですっかり方向性を見失ってしまっています。日本は、世界に占める工業生産比率に見合った責任をグローバルな観点から果たす責任を担っています。 国際標準絡みの機械安全では、残念ながら今までの日本の研究成果と実績が殆ど反映されていません。そこへ、中立的な立場で風穴をあける必要性が 感じられます。
  国内で様々な議論は繰り返されてきましたが、これからは実践が必要。我々は社会的イノベーションを実践すべく、議論におわらず結果 を出す為に、実務的なベンチャー精神に則り、グローバルな視野からスピードをもって実際行動するNPOを設立しました。長岡科学技術大学で開始した 寄付講座はインフラ創りの第一歩です。官から民へ、中央から地方への実践で、セーフティー・クラスタ形成へ辿り着ければとの願望を持ち、多数の 行動する関係者の参画を切望しております。

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設立目的

設立趣旨

この数年、ことごとく安全神話が崩壊する危機的状況の日本社会において、国民誰もが安全な 社会で安心して暮らせることを切望している。しかし、「安全」とは何かと言うことに関して、欧米諸 国に比べ我が国の理解は未だ不十分であり、安全確保のための対策をどう行えばよいのか明確 でないのが現状である。これを明確にするためには、まず「安全」が社会生活の基本要素であるこ とを認識し、次にリスクに基づいて「安全」を評価し、教育することである。その上で、安全確保の 対策をはかることが重要である。  我々特定非営利活動法人・安全工学研究所は、日本における「安全文化の創造」に参画するた め、広く国内外の有識者を募り、ヨーロッパのISO/IEC規格に制定されている、機械、電気、シス テム系分野の安全に関するグローバルスタンダードに則り、日本における安全体系化、分類、グレ ード化を行う。また、安全確保の対策をはかる安全工学に関する調査研究、安全技術者養成の為 の教育啓蒙活動を行うことで、次世代の人材育成を推進することにより、広く公益の増進に寄与す ることを目的とする。  また、国内外の有識者及び非営利法人と協調する為に、その活動形態を株式会社等の営利組 織でなく、特定非営利活動法人とする。

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事業案内

支援活動ご案内

機械安全の大学講座を教えて欲しい、機械安全対策を講じないと物が売れなくなる? 勉強するための本は出版されているか?  ECメーカーの安全対策を知りたい、ISO規格動向は? 損害保険制度は?など機械安全対策で困っている技術者や経営者が多くいます。 このような人たちを支援するのがSE(Safety engineer)Partner Programです。このプログラムは主に次の4つの活動からなります。
@出版
Aインターネットを利用した教育啓蒙
B講習会・セミナー
C調査研究
D機械安全技術者の海外留学支援
E適格検証事前相談等コンサルタント

出版

機械安全工学で百年の歴史をもち、ISO規格にも大きな影響力を発揮していますドイツの安全工学ガイドブックや欧米最新情報誌、教科書、 参考書、実践書等の発行を計画しております。

教育啓蒙

日本で最初の「機械安全」寄付講座、さらに修士課程「機械安全工学コース」を設けた国立大学法人長岡技術科学大学を始めとする産学官 の機械安全工学に関する情報をインターネット配信します。   また、e-learningを実施し、社会人向けに働きながら学べるコースを開設します。ここではドイツ職業保険組合労働安全研究所(BIA)と タイアップし、最先端教育を行います。海外留学の便宜も図ります。

講習会・セミナー

好評の「日・独機械類安全セミナー」や講習会を開催し、機械安全関連の国際規格、学術傾向、市場動向、行政動向などの情報をタイムリーに 提供します。 また、プレスモデルライン、安全モデルライン、安全管理実践工場等の見学会も行います。

調査研究・コンサルタント

欧米の最新技術動向等調査研究、公的研究機関等の協力を得て機械安全工学の適格検証事前相談窓口の開設、防爆安全の技術相談受付、 海外視察団派遣などを行います。

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